重要なお知らせエリアを非表示

2024/09/04 12:00


2023年5月、とある方に会いに伊江島へ渡った時のこと。初めてのひとり伊江島訪問に、やや緊張気味で船に揺られること30分。伊江港に到着するとすぐに「久しぶり!元気してた?」と、女性が優しい笑顔で出迎えてくれました。






とある方とは、「島の装い。STORE」で提供している「クバカゴギフト」を考案してくださったKot’oli(@lkotoli)の屋嘉比りささん。伊江島訪問の目的は、クバカゴの編み方を習うため。「クバカゴギフト」を考える会話の中で「“ものづくりが集まるお店”なんだから、スタッフが手をかけてつくるものもあってもいいし、そういう“ものづくりの風景”がお店にあるって素敵じゃない?」を叶えるべく、りささんのもとを訪ねたのですが、私にとって特にかけがえのない時間となったのはレクチャーを受けたあとのことでした。




さっそく工房に移り、編み方はもちろん、クバの葉の仕入れ方や編む前の下準備の仕方、扱い方なども、ひとつひとつ丁寧にレクチャーを受け、あっという間に2つのクバカゴの出来上がり。完成した喜びからホカホカした気持ちでいると、隣りでクバカゴを手に「はぁ、可愛い。ほんとすごい。」と、りささんも言葉をもらしていました。




「自然のものってすごくってね、パワーをもらえる。」


理屈じゃ説明できなかったりするけど、「私たちの中にも自然が流れている、それを感じられることの幸せ」、草編みをしていると、そんなことを草たちから教わることが多いのだそう。私も島に住んでいたころは自然に触れない日がないくらい常に身近にあったから、自然が与えてくれる“対等な幸せ”は目が潤んでしまうほどわかる。つくったクバカゴを眺めながら、言葉になりきれない気持ちをお互いに伝え合い、私たちが暮らす沖縄の自然、もっと言うと地球のことを思う時間を過ごしました。


私が「島の装い。STORE」に居続けたいと思うのには、こうしてつくり手の皆さんと“思いの通った言葉”を交わせるからだったりします。これも、ものづくりがくれる“人と人とが思い合う機会”なんだろうと思います。


text:コミネ