2025/05/07 12:00
毎年「島の装い。展」を開催している「サンエー 浦添西海岸パルコシティ」は、その名の通り浦添西海岸沿いにある。背後には米軍のキャンプキンザーがあって(返還については日米で合意されている)、この場所自体も埋立地ではあるけれど、周辺の海は開発がされていなくて、広大なイノーが広がる自然が残されている。島の装い。展のときに青い海に癒されたり、夕陽を眺めた人も多いのではないだろうか。パルコシティのすぐそばに架かる橋は「カーミージー(亀瀬)橋」と言って、その袂(宜野湾側)には無料駐車場があり、たくさんの生き物が暮らす海岸に降りていくことができる。我が家もよく遊びに行っている。



最近ではいつも海に重機が見える。我が家の最寄りビーチはトロピカルビーチで、そこからも重機は見えた。海は繋がっている。那覇軍港の移設に伴う埋め立て工事が始まろうとしていて、その広さは約49ヘクタール。およそ東京ドーム10.5個分で、上野恩赦公園とほぼ同じ広さだって。ここで経緯などについて語ることはしないけれどとにかく、どんな事情があれこの自然を壊す必要があるのかと思う。子どもたちの思い出の海が、きれいなまま残せると良いなと思う。それが島の装い。展の会場のそばで起きていること。政治うんぬんではなく、ぼくたちの暮らしの話だ。
text:セソコ

