2025/08/17 18:00
暑い夏といえば、そう。ビールですよね。大好きなんです、ビール。
そして沖縄でビールといえば、そう、オリオンビールですよね。
沖縄の夏の暑い日にグビグビ飲むオリオンは格別です。
このほど沖縄の製造業では初めての株式上場が発表されたオリオンビールは1957年創業のビールメーカー。今でこそ外資が入って上場するような大きな企業になっているけど、元々は戦後の社会経済復興の中で産まれた地元企業。そのスタートは地元の人たちによる”ものづくり”だったはず。
そんな地元のイチ企業だったオリオンビールが大きく成長した要因の一つが、あの印象的なロゴをつかったグッズの人気。観光の方々がオリオンロゴのTシャツを着ている姿は、もはや沖縄の風景の一つとなっていますよね。そのせいもあって観光さんのイメージが強くなっていますが、自分もあのロゴ、好きなんです。
そんなオリオンビール躍進のキッカケの一つになったロゴをデザインしたのがグラフィックデザイナーの岸本一夫さん。
その岸本さんの作品やデザインの制作過程が見えるドローイングなどが展示されている企画展『岸本一夫 オキナワデザイン』を沖縄県立美術館で鑑賞してきました。
いまやPCやソフトで作られることが当たり前になっているグラフィックデザインですが、オリオンのロゴが生まれた時にはまだそんなテクノロジーはなくて、全て手書き。文字通り岸本さんの手によってデザインが生み出されていく行程がよくわかる展示で、ラフデザインの量やクオリティは圧巻!
こうやってあのロゴが生まれて、それが人気を博しているって、すごいことだなぁと実感できる良い展示でした。オリオン以外にも知ってるロゴがたくさんだし、企業ロゴなどではない作品もすごくよかった。展示されていた岸本さんの言葉もグッときた。
沖縄生まれのオリオンビールが、味はもちろん、デザインのチカラで多くの人に知れ渡っていく。
そこには”伝えるということ”の本質が詰まっていると感じられて、その意識を大切にしながら、沖縄のものづくりに向き合っていこうと改めて思いました。
そして暑い日のビールもいいですが、美術館・博物館も涼しくて夏の過ごし方としてとてもオススメ。同時開催中のブラックジャック展もよかったですよ〜。
text:シオヒラ