2026/08/16 18:00

6月の終わりころから8月にかけて見ごろを迎え、枝から垂れさがるようにして咲く、沖縄で見ることができる不思議なお花です。
「一夜花(ひとよばな)」と呼ばれるように、昼間も咲いている花とはちがって、サガリバナは夕暮れから夜にかけて花を咲かせ、夜明けにはポトポトと散ってしまいます。個体によって咲く日も違ったりするから、人知れず咲いて、人知れず散っていく。そんな儚いお花なのです。
実は私には“サガリバナスポット”があって、「今夜あたり咲いているはずだよ。」と家族から連絡をもらい、一緒に見にいくことに。
並んで植っている3本のうち、1本がたくさん花をつけていて、あたりはサガリバナの甘い香りに包まれていました。雨が降ったあとなのもあって、綿毛のようにたくさん伸びる雄しべの先には雫が。夜の暗がりのなかで、少しの街明かりがキラキラと反射して幻想的でした。
なんとか咲いている姿を写真におさめて(暗い中で繊細なお花を綺麗に撮るのがむずかしい)、翌朝また同じ場所へ。木の下一面に、淡い桃色の花が落ちていて、見上げると木にはほとんどついていません。本当に一夜の間に散ってしまっているようでした。


両親から教えてもらった通り、散った花をいくつか拾いあげて持ち帰り、ガラスの器に張った水に浮かべてみる。木に咲いているときとはまた違う表情の花を、香りと一緒にしばらく楽しんでいます。
私の“サガリバナスポット”は、住宅地のなかにあるため場所は内緒なのですが、意外と公園や街中に街路樹として植えられていることがあります。あとは川岸や湿地帯なんかの湿潤な環境に自生しているそうです。
沖縄といえど初夏というより真夏だし、見ごろはもうおしまいの時期だけれど、まだ蕾がたくさんついている木もあったので、もう少し楽しめるかもしれません。夜や早朝の散歩の時だとかに、周りを探してみてください。もしかしたら、すぐそばで一夜だけの花が咲いているかも。
text:コミネ


